本記事では、Glideを活用したプロジェクト＝タスク・工数・進捗・案件等の管理の電子化、そしてアプリを低コストで導入するメリットやポイントについて解説します。
プロジェクト管理は、タスクの整理、工数や作業時間の管理、進捗把握を行う業務で、企業の効果的な業務遂行に不可欠です。
このプロジェクト管理には、情報不足やコミュニケーションの誤解を原因とした、様々な課題があります。
これらを解決するには、ノーコード開発ツールであるGlideを活用したプロジェクト管理ツールが有効です。
本記事では、Glideを使って低コストでプロジェクト管理を電子化し、業務効率化を図るメリットを紹介します。
プロジェクト管理の課題
プロジェクト管理ツールとは
まずは、プロジェクト管理の課題についてみていきましょう。
プロジェクト管理は、リソースの最適活用、進行状況の把握、データ駆動の意思決定において重要です。
この点について、従来のプロジェクト管理プロセスには、以下のような課題があります。
プロジェクト管理の課題
- 複雑なプロジェクトとタスクの追跡が困難
- 作業時間の正確な計測が困難
- リソースの適切な割り当てができていない
- 優先順位の設定と変更への対応ができていない
- コミュニケーション不足
- データの可視性の不足
こうした課題に対し、小規模な事業では社長やプロジェクトマネージャーが対応可能ですが、大規模になると属人的な対応が難しくなります。
特に、従来の手法では、多くのタスク・工数・進捗・案件等の管理のプロセスにおいて、データの誤記入や漏れが生じる可能性があります。
これにより、リアルタイムなデータ更新や分析が難しくなると、生産性や意思決定の精度が低下します。
これらの課題を解決するには、タスク・工数・進捗・案件等の管理に対応したプロジェクト管理ツールの導入が効果的です。
プロジェクト管理の課題を解決するシステムとは
プロジェクト管理ツールには、主に次の機能があります。
プロジェクト管理ツールの機能
- プロジェクトや業務の効率的な遂行と進捗状況の把握
- チームコラボレーションの促進
- 正確な工数見積もり
- データのリアルタイムな可視化による迅速な意思決定
上記の機能は具体例で、すべての事業でこれらの機能が必要とは限らず、逆にもっと機能が必要な事業もあるかもしれません。
よって、事業内容に応じて、必要かつ十分な機能を有するツールを選定することが重要となります。
導入システムは事業内容・規模によって検討する
高性能なプロジェクト管理ツールは、事業規模によっては導入コストが収益を圧迫する可能性があります。
このため、売上・利益等の事業規模に応じたアプリ・システムの導入も重要となります。
そこで注目されているのが、低コストでプロジェクト管理ツールの開発・使用ができるノーコードツール「Glide」です。
Glideは、企業の管理方法に合わせたプロジェクト管理ツールを簡単に構築できます。
Glideの概要と利点
Glideとは？
次に、Glideの概要と利点を解説します。
Glideは、スマートフォンやタブレットに特化したウェブアプリを開発できるノーコード開発ツールです。
【意味・定義】Glide（グライド）とは？
Glide（グライド）とは、ノーコードツールの一種で、プログラミングのスキルがなくてもスプレッドシートからデータを利用してウェブアプリを構築できるプラットフォームをいう。
【意味・定義】ウェブアプリとは？
ウェブアプリとは、ウェブ技術（HTML、CSS、JavaScriptなど）を使用して開発され、ユーザーがウェブブラウザを通じて様々なプラットフォームで利用可能なアプリケーションをいう。
Glideでアプリを開発する場合、コーディングやプログラミングは必要ではなく、データを視覚的に操作しながらアプリを構築していきます。
ノーコードツールとは？
ノーコード開発とは、ソースコードを書かずに、つまりプログラミングせずに、アプリケーションやWebサービスの開発をする開発手法のことです。
【意味・定義】ノーコード開発とは？
ノーコード開発とは、プログラミングせず、ノーコードツールの使用により、ビジュアルなツールやドラッグ＆ドロップ等の直感的な作業によるアプリケーションやWebサービスの開発が可能な開発手法をいう。
こうしたノーコード開発のために使われるツールのことを、「ノーコードツール」や「ノーコード開発ツール」といいます。
【意味・定義】ノーコードツールとは？
ノーコードツールとは、プログラミングの知識がなくても直感的な画面操作やドラッグ＆ドロップでカスタムアプリを作成できるツールをいう。
ノーコードツールは、従来のプログラミングに頼らずにビジネスユーザーや非技術者でも手軽にアプリ開発ができるようにするためのプラットフォームです。
Glideのメリット
Glideにはさまざまなメリットがあります。
Glideのメリット
- ExcelやGoogleスプレッドシートからアプリを開発可能
- テンプレートが豊富
- 拡張機能や外部サービス連携の選択肢が豊富
- 最先端のAIが使える
- 無料で始められる
なお、Glideの詳細な解説につきましては、詳しくは、以下のページをご覧ください。
Glideを活用してプロジェクト管理をシステム化するメリット
Glideを活用したプロジェクト管理システム・アプリには、以下の5つのメリットがあります。
Glideを活用してプロジェクト管理をシステム化するメリット
- ノーコードの簡単なシステム構築
- 低コスト・無料で導入可能
- 柔軟性と拡張性
- モバイル対応可能
- 自動化機能を活用可能
それでは、詳しくみていきましょう。
メリット1. ノーコードの簡単なシステム構築
Glideを活用してプロジェクト管理をシステム化するメリットの1つ目は、ノーコードの簡単なシステム構築です。
プログラミングスキルがなくても、ドラッグ＆ドロップの直感的なインターフェースでUIの構築や機能の実装が可能です。
そのため、開発時間を短縮し、コスト削減にもつながります。
メリット2. 低コスト・無料で導入可能
Glideは状況に応じて低コストな料金プランを選択できる
Glideを活用してプロジェクト管理をシステム化するメリットの2つ目は、低コスト・無料で導入が可能な点です。
Glideはクラウドベースのプラットフォームなので、専用のサーバーやインフラを購入・維持する必要がありません。
【意味・定義】クラウドベースとは？
クラウドベースとは、データやアプリケーションをインターネット上のサーバーに保存し、オンラインでアクセス・利用することができる形態をいう。
また、Glideには、以下のとおり、料金プランが複数用意されています。
| Glideの料金表 | ||||
|---|---|---|---|---|
| Maker | Team | Business | Enterprise | |
| 料金 | $49.00/月 | $99.00/月 | $249.00/月 | $499.00/月 |
| データベースアップデート数 | 500回 | 5,000回 | 10,000回 | 要相談 |
| エディター数 | 2個 | 5個 | 10個 | 無制限 |
| 公開可能なアプリ数 | 1つ | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
これにより、導入・運用費用を抑えつつ、機能に応じてプランを変更できます。
無料プランはプロトタイプの開発用と割り切る
なお、Glideには、無料で使えるFreeプランもあります。
しかし、無料で使用できるデータベースのアップデート数やファイルのストレージ数には制限があります。
このため、本稼働用に使うのは現実的ではありません。
Freeプランは、あくまで、プロトタイプの開発のためのプランとして割り切りましょう。
この他、Glideの料金プランにつきましては、詳しくは、以下のページをご覧ください。
メリット3. 柔軟性と拡張性
Glideを活用してプロジェクト管理をシステム化するメリットの3つ目は、柔軟性と拡張性です。
業務プロセスの変更やビジネスの成長に合わせて、システムを柔軟にカスタマイズ・拡張することができます。
カスタマイズの具体例
- 繰り返し使用するプロジェクト構造（例: 新製品のローンチ、マーケティングキャンペーン）をテンプレート保存し、将来のプロジェクトで再利用可能に
- 各タスクにサブタスクを追加できる機能を実装し、より細かい作業項目を管理
メリット4. モバイル対応可能
Glideを活用してプロジェクト管理をシステム化するメリットの4つ目は、モバイル対応が可能な点です。
Glideは、スマートフォンに特化したウェブアプリの構築に適したノーコードツールであり、PWAに対応しています。
【意味・定義】PWA（Progressive Web Apps）とは？
PWA（Progressive Web Apps）とは、ネイティブアプリのような機能を提供するウェブアプリをいう。
【意味・定義】ネイティブアプリとは？
ネイティブアプリとは、PCやスマートフォンなどのデバイスにインストールして利用される、特定のプラットフォームに最適化されたアプリケーションをいう。
PWAは、ネイティブアプリには及ばないものの、類似の機能を提供できます。
もしネイティブアプリが必要な場合は、AppSheetでの開発を検討するのも一つの方法です。
メリット5. 自動化機能を活用可能
Glideを活用してプロジェクト管理をシステム化するメリットの5つ目は、自動化機能の活用が可能な点です。
自動化ツールやその他の外部ツールとの連携が簡単に行うことで、プロジェクトやタスクの追加やメンバー間でのコミュニケションなどの手間を減らせます。
自動化の具体例
- Google Calendarを連携し、プロジェクトのタスクやミーティングのスケジュールを自動追加
- SlackやMicrosoft Teamsと連携し、プロジェクト関連のメッセージや通知をチームに自動送信
Glideのプロジェクト管理ツールの機能
次に、Glideで実装が可能なプロジェクト管理ツールの機能をご紹介します。
Glideのプロジェクト管理ツールの機能
- タスク追加・編集フォームの作成
- タイムラインとスケジュール管理
- 通知機能の自動化
- メンバー同士のコミュニケーション促進
- リソースとメンバー管理
- カスタムダッシュボードの実装
機能1. タスク追加・編集フォームの作成
Glideのプロジェクト管理ツールの機能の1つ目は、タスク追加・編集フォームの作成です。
Glideには、テーブルやフォームの使用により、プロジェクトごとにタスクやサブタスクを作成できる機能があります。
これにより、タスク名、担当者、期限、優先度、進捗状況などの情報を追加・編集できます。
タスクの進捗は、ステータス（「未着手」「進行中」「完了」など）で管理をするのがおすすめです。
参照：テーブルについて / フォームについて（Glide公式ヘルプページ）
機能2. タイムラインとスケジュール管理
Glideのプロジェクト管理ツールの機能の2つ目は、タイムラインとスケジュール管理です。
Glideには、ガントチャートを作成できる機能があります。
これにより、タスクの期限を視覚化し、全体のタイムラインを効果的に管理できます。
また、タスクの開始日や終了日をカレンダー形式で表示すると、重要な日程の確認も簡単です。
参照：ガントチャートについて（Glide公式コミュニティページ）/ カレンダーについて（Glide公式ヘルプページ）
機能3. 通知機能の自動化
Glideのプロジェクト管理ツールの機能の3つ目は、通知機能の自動化です。
Glideには、自動通知やリマインダーなどの通知機能があります。
これにより、チームメンバーに自動的な通知やリマインダーの送信がされる仕組みを実装できます。
こうした自動的な通知機能は、タスクの更新や重要な期限が近づいた際に効果を発揮します。
機能4. メンバー同士のコミュニケーション促進
Glideのプロジェクト管理ツールの機能の4つ目は、メンバー同士のコミュニケーション促進です。
Glideには、各タスクやプロジェクトにおいてコメントができる機能があります。
これを実装することで、メンバー間でリアルタイムのフィードバックやディスカッションの促進が期待できます。
参照：ノートについて / Slackについて（Glide公式ヘルプページ）
機能5. リソースとメンバー管理
Glideのプロジェクト管理ツールの機能の5つ目は、メンバーとリソースの管理です。
Glideは、プロジェクトごとにメンバーを追加できます。
このメンバーの追加機能には、役割や権限を設定できる機能もあります。
また、各タスクに担当者を割り当てることで、リソース管理を効率化できます。
機能6. カスタムダッシュボードの実装
Glideのプロジェクト管理ツールの機能の6つ目は、カスタムダッシュボードの実装です。
Glideでは、プロジェクト全体の概要やタスクの進行状況を視覚化するダッシュボードを作成できます。
また、特定のプロジェクトやタスク、担当者を簡単に検索・フィルタリングする機能も便利です。
参照：ダッシュボードについて / フィルターについて（Glide公式ヘルプページ）
Glideを活用したプロジェクト管理の成功のポイント
最後に、Glideを活用したプロジェクト管理の成功のポイントをご紹介します。
Glideを活用したプロジェクト管理の成功のポイント
- テンプレートの使用
- 既存のシステムやアプリとの連携
- 使いやすさを重視
ポイント1. テンプレートの使用
Glideを活用したプロジェクト管理の成功のポイントの1つ目は、テンプレートの使用です。
Glideには、あらかじめ作成された豊富なテンプレートが用意されています。これを利用することで、手軽に簡単なツールを構築できます。
ただし、テンプレートは一般的なものが多いため、必ずしも希望と一致したテンプレートがあるとは限りません。
とはいえ、テンプレートは必要に応じてカスタマイズできます。
このため、シンプルな機能で十分なのであれば、既存のテンプレートのカスタマイズして利用することも選択肢のひとつです。
ポイント2. 既存のシステムやアプリとの連携
Glideを活用したプロジェクト管理の成功のポイントの2つ目は、既存のシステムやアプリとの連携です。
Glideには、外部のシステムやアプリと連携できる機能があります。
具体的には、Google Calendar、Slack、Microsoft Teamsなどと連携できます。
このため、すでにこうした外部システム・アプリを使用している場合は、これらと連携することで、さらに便利に活用できます。
ポイント3. 使いやすさを重視
Glideを活用したプロジェクト管理の成功のポイントの3つ目は、使いやすさを重視することです。
プロジェクト管理では、ユーザーが正確にデータを入力できることが重要です。
使いづらいインターフェースでは、入力精度や作業に支障が出る可能性があります。
直感的で使いやすいインターフェースを設計し、タスク作成、進捗更新、ファイル添付をスムーズにおこなえるようにしましょう。
【意味・定義】インターフェースとは？
インターフェースとは、「境界面」や「接点」のことであって、2つの異なるシステムなどがお互いに通信や操作を行うために必要な方法やソフトウェアをいう。
まとめ
プロジェクト管理ツールの導入は、業務の効率化に多くのメリットをもたらしますが、実態に合わないツールでは、データ不足や不正確なレポートのリスクがあります。
これを解決する方法として、Glideを活用したプロジェクト管理ツールの構築が有効です。
Glideなら、既存の業務に合わせたツールを低コストで自由に構築でき、最適なプロジェクト管理を実現できます。
当社では、こうしたGlideを含めたノーコードツールを活用した業務アプリ・業務システムの開発会社の選定をサポートしております。
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