本記事では、ノーコードツール「Bubble(バブル)」の料金プランや無料枠でできること・できないことについて解説しています。
Bubbleは、ウェブアプリやPWA(プログレッシブウェブアプリ)などのブラウザで使用できるアプリを開発できるノーコードツールです。
Bubbleの料金プランは、無料から段階的に料金が上がり、その対価として機能が徐々に開放される仕組みになっています。
特に、無料プランでテストアプリの構築ができるため、アプリの実現性や使い勝手を確認したうえで、有料プランに切り替え可能です。
このため、Bubbleは、コストを抑えつつ、ノーコード開発で迅速にアプリの構築をおこなう場合に向いています。
本記事では、Bubbleの無料プランが提供する機能や制限、無料プランの活用法を解説します。
Bubbleとは?
最初に、Bubbleの概要をご紹介します。
Bubble(バブル)=ノーコードツール
Bubbleは、ウェブアプリやPWA(プログレッシブウェブアプリ)など、ブラウザで使用できるアプリを構築できるノーコードツールです。
【意味・定義】Bubble(バブル)とは?
Bubble(バブル)とは、ドラッグ&ドロップなどの直感的な操作で簡単に高度なウェブアプリの構築が行えるノーコードツールをいう。
Bubble(バブル)は2012年に誕生したアメリカ発のノーコードツールで、事前に用意された機能を組み合わせるだけでアプリの構築ができます。
【意味・定義】ノーコードツールとは?
ノーコードツールとは、プログラミングの知識がなくても直感的な画面操作やドラッグ&ドロップでカスタムアプリを作成できるツールをいう。
また、Bubbleは、一般的なノーコードツールとは異なり、HTMLやCSSなどを用いたカスタムコードも書けます。
このため、ノーコードツールとしてはカスタマイズ性も高く、プログラミングの専門知識がある場合は実装可能な機能の幅が広がります。
このように、Bubbleは専門的な技術力がなくても利用できるので、アイデアを具現化するハードルを下げ、時間やコストを抑えながら簡単にアプリを構築できます。
この他、Bubbleに関する解説につきましては、詳しくは、以下のページをご覧ください。
Bubbleが向いているサービスの具体例
Bubbleは、以下をはじめとするさまざまなサービスの構築に向いています。
Bubbleが向いているサービスの具体例
- 業務改善システム
- マッチングアプリ(恋愛系や仕事依頼など)
- eラーニング・教育アプリ
- フィットネスアプリ
- ECサイト
- SNS
- AI(ChatGPTなど)を使ったアプリ
- デザイン性のあるLP(ランディングページ)制作
このように、Bubbleは、一般的な業務アプリのほか、BtoB・BtoCともに外部向けのアプリの構築にも向いています。
Bubbleの料金プランについて
次に、Bubbleの料金プランをご紹介します。
Bubbleの有料プランは5つ
Bubbleでは無料のプランを含めて、5つのプランが提供されています。
Bubbleの料金プラン | |||
---|---|---|---|
月額料金 | おすすめの用途 | 主な機能 | |
Free | $0 | 開発途中のアプリ |
|
Starter | $32 | 小規模から中規模のアプリ |
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Growth | $134 | 高度な機能が必要なアプリ |
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Team | $399 | 使用率の高いプロジェクトのスケーリング |
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Enterprise | お問い合わせ | 社内ツールや顧客向けアプリ |
|
※年額払い割引あり
プランごとに、適したアプリの規模や使える機能が異なるので、実現したいアプリの要件に合わせてプランを選択しましょう。
無料プランから有料プランへの切り替えのタイミングは?
Bubbleの無料プランはテストアプリの構築に必要な最低限の機能を備えています。
ただし、アプリに含める予定の全機能の実装には、有料プランへの切り替えを要する場合があります。
また、アプリのデプロイ(外部公開)が行えるのも有料プランのみなので、切り替えのタイミングとしては良いかもしれません。
【意味・定義】デプロイとは?
デプロイとは、開発されたアプリを運用環境に配置し、当事者以外のユーザーが利用できるようにするプロセスをいう。
このため、無料プランから有料プランに切り替えるタイミングは、以下のいずれかとなります。
無料プランから有料プランへの切り替えのタイミング
- プロトタイプの確認終了時
- アプリのデプロイ(外部公開)時
Bubbleの無料プラン・無料枠でできること
Bubbleの無料プランは、特にテストアプリの構築に向いています。
Bubbleの無料プランでできること
- できること1. 1名によるアプリ開発
- できること2. エディタを使ったUIの設計
- できること3. データのバックアップやアプリのバージョン管理
- できること4. ファイルストレージやデータベースの使用
できること1. 1名によるアプリ開発
Bubbleの無料プランでできることの1つ目は、1名によるアプリ開発です。
Bubbleの無料プランでは、アプリ開発ができる開発者は、1名のみとなっています。
このため、無料プランでは、簡単なテストアプリやプロトタイプアプリの構築に適しています。
なお、複数人で同じプロジェクトの開発をおこなうためには、有料プラン(Growth以上)への切り替えが必要になります。
できること2. エディタを使ったUIの設計
Bubbleの無料プランでできることの2つ目は、エディタを使ったUIの設計です。
アプリのUI(ユーザーインタフェース)を構築するためのエディタを使って、テストアプリを素早く開発できます。
【意味・定義】UI(ユーザーインターフェース)とは?
UI(ユーザーインターフェース)とは、Webサービスやアプリなどのサービスを利用するユーザーとサービスを提供する機器や道具の接点をいう。
ドラッグ&ドロップなど、直感的に操作できるツールが提供されているため、プログラミングスキルのない人も簡単にアプリ開発が可能です。
できること3. データのバックアップやアプリのバージョン管理
Bubbleの無料プランでできることの3つ目は、データのバックアップやアプリのバージョン管理です。
Bubbleの無料プランでは、データのバックアップやアプリのバージョン管理は6時間までとなっています。
このため、この時間内であれば、変更の追跡やバージョン間の比較が簡単におこなえます。
また、この時間内であれば過去のバージョンを復元できるので、機能の実装・テスト・やり直しができます。
なお、このバックアップの時間は、料金プランを上げることで、より長時間になります。
できること4. ファイルストレージやデータベースの使用
Bubbleの無料プランでできることの4つ目は、ファイルストレージやデータベースの使用です。
Bubbleの無料プランでは、ファイルストレージ0.5GB、データベース200行まで使えます。
しかし本稼働には容量不足なため、あくまでテスト利用と考えましょう。
なお、こちらのファイルストレージとデータベースについても、料金プランを上げることで、より大容量になります。
Bubbleの無料プラン・無料枠ではできないこと
Bubbleの無料プランでは、できないこともあるので注意が必要です。
Bubbleの無料プランではできないこと
- できないこと1. アプリのブランディング
- できないこと2. ワークフローの実装
- できないこと3. BubbleのAPIやプラグインの利用
- できないこと4. 複数人でのアプリ開発
できないこと1. アプリのブランディング
Bubbleの無料プランでできないことの1つ目は、アプリのブランディングです。
無料プランでは、カスタムドメインを使ったアプリのブランディングができません。
アプリ内に表示されるBubbleのロゴを消せないので、外部に公開するアプリには適さないでしょう。
【意味・定義】ブランディングとは?
ブランディングとは、アプリのイメージや価値を構築し、ユーザーに認知されるようにするプロセスをいう。
できないこと2. ワークフローの実装
Bubbleの無料プランでできないことの2つ目は、ワークフローの実装です。
Bubbleは、繰り返し実行されるワークフロー(1日1回など)や、実行のスケジューリングについては、有料プランでのみ利用可能です。
このため、ワークフローが主要な機能である場合は、最初から有料プランで利用することも検討するべきです。
または、AppSheetなど、ワークフローの機能が充実している開発ツールの利用も検討しましょう。
できないこと3. BubbleのAPIやプラグインの利用
Bubbleの無料プランでできないことの3つ目は、BubbleのAPIやプラグインの利用です。
Bubbleは、外部サービスからBubble内へのデータアクセスが可能になるAPIや、他のユーザーによって開発されたプラグイン(機能)も利用できます。
しかし、このAPIやプラグインは、あくまで有料プランでのみ利用できます。
テストアプリを超えた、より高度なアプリ開発が必要になったタイミングで、有料プランに切り替えを検討しましょう。
できないこと4. 複数人でのアプリ開発
Bubbleの無料プランでできないことの4つ目は、複数人でのアプリ開発です。
Bubbleの無料プランは、あくまで1名での開発を想定しています。
また、規模の大きいアプリ開発では不可欠な、バージョンコントロール(ブランチを切った開発)やカスタムブランチ(テスト用のブランチなど)の使用はできません。
このため、ある程度の規模のアプリの構築を想定している場合は、最初から有料プラン(Growth以上)の利用も検討しましょう。
Bubbleの無料プランの活用方法
最後に、Bubbleの無料プランの活用方法をご紹介します。
Bubbleの無料プランの活用方法
- 活用方法1. プロトタイプの作成
- 活用方法2. ツールの評価
活用方法1. プロトタイプの作成
Bubbleの無料プランの活用方法の1つ目は、プロトタイプの作成です。
無料プランは、本稼働用のアプリケーション構築には制限がありますが、プロトタイプの作成には最適です。
アイディアを素早く形にして動作確認できるため、早いタイミングでユーザーのフィードバックを得られます。
【意味・定義】プロトタイプとは?
プロトタイプとは、初期段階でシステムやアプリのコンセプトや機能を実演して評価するための、実物に近い模型や試作品をいう。
活用方法2. ツールの評価
Bubbleの無料プランの活用方法の2つ目は、Bubbleそのもののツールとしての評価です。
有料プランを開始する前に、アプリをBubbleで実現可能か確認することが重要です。
構築したいアプリがBubbleで作れそうにない場合は、別のノーコードツールの採用を検討する必要があります。
まずはアプリのプロトタイプを作成しながら、Bubbleの使い勝手や機能を評価しましょう。
まとめ
Bubbleの無料プランは、アイデアを素早く形にするためにピッタリの選択肢です。
基本的な機能の利用が無料なだけでなく、アプリのプロトタイピングや初期段階の開発に役立ちます。
有料プランへの移行は、より高度な機能の実装やアプリのデプロイが必要になった時が適切です。
まずは無料プランでテスト開発を行い、ユーザーのフィードバックを集めるところから始めてみましょう。
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