CRM・SFA・業務改善ツールのSalesforceのメリット・できることを紹介

この記事では、主に業務改善のためのシステム・アプリの開発を検討している方に向けて、Salesforce(セールスフォース)について解説しています。

Salesforceは、いわゆるCRM(顧客管理システム)やSFA(営業支援システム)のプラットフォーム・システムです。

こうしたCRMやSFAは、企業の成長のためには、導入が不可欠です。

Salesforceの特長は、使いやすさと高い拡張性を兼ね備えており初心者も親しみや点です。

このため、Salesforceは世界中の企業に注目されており、数多いCRMやSFAの中で頻繁に名前を聞くプラットフォームの一つです。

本記事では、Salesforceのサービス概要や導入するメリット、Salesforceでできることを詳しくご紹介します。

Salesforceとは?

Salesforceは、様々な業務プロセスの改善機能を有するローコードプラットフォームのひとつです。

【意味・定義】Salesforceとは?

Salesforceとは、企業向けクラウドベースのローコードプラットフォームで、顧客管理・営業・マーケティング・サービスなど、業務プロセスを効果的に管理するための製品をいう。

Salesforceは、日本国内では株式会社セールスフォース・ジャパンが提供しており、その導入企業は、15万社以上とされています。

顧客管理(CRM)や営業の自動化(SFA)など、業務プロセスや用途に合わせて複数の製品を組み合わせて使える点が特長です。

Salesforceの代表的な製品

Salesforceの代表的な製品としては、CRMプラットフォームである「Customer 360」があります。

Customer 360は、「幅広いSalesforceテクノロジーを統合した単一のCRMプラットフォーム」であり、「誰もがわかりやすい形にデータを集約した単一のCRMプラットフォーム」です。

この「Customer 360」には、様々な業種や業務プロセスに柔軟に対応するための製品が数多く存在します。

Salesforceの代表的な製品
  • 製品1. Sales Cloud
  • 製品2. Service Cloud
  • 製品3. Marketing Cloud
  • 製品4. Einstein 1 Platform

以下、それぞれかんたんにみていきましょう。

製品1. Sales Cloud

Salesforceの代表的な製品の1つ目は、顧客管理と営業に特化したSales Cloudです。

Sales Cloudは、顧客関係管理プラットフォームであり、世界No.1のAI搭載型CRMとも言われています。

具体的には、Sales Cloudは、顧客情報を統合し、営業プロセスを効率的に管理するための包括的な製品です。

その機能には、リードの追跡・取引の管理・予測分析があり、これらの機能により、営業効率向上と顧客満足度向上が期待できます。

製品2. Service Cloud

Salesforceの代表的な製品の2つ目は、サービスに特化したService Cloudです。

Service Cloudは、カスタマーサービスとサポートを最適化するプラットフォームです。

Service Cloudを利用することにより、顧客の問い合わせやチケット管理の処理効率を向上させることができます。

その特長は、多チャネル対応、自動化、洞察力ある分析などであり、顧客満足度向上と迅速な問題解決が期待できます。

製品3. Marketing Cloud

Salesforceの代表的な製品の3つ目は、マーケティングに特化したMarketing Cloudです。

Marketing Cloudは、マーケティング活動を一元管理し、キャンペーンの統合・展開をサポートする製品です。

その機能には、メール、広告、分析などがあります。

これらを活用し、パーソナライズされた顧客エクスペリエンスを提供し、効果的なマーケティング活動を実現します。

製品4. Einstein 1 Platform

Salesforceの代表的な製品の4つ目は、アプリケーション開発に特化したEinstein 1 Platformです。

Einstein 1 Platformは、AIが搭載されており、また、簡単にアプリケーションや機能開発が行えるローコード開発ツールでもあります。

【意味・定義】ローコード開発とは?

ローコード開発とは、プログラミングスキルが少なくても、ビジュアルなツールやコンポーネントを使ってアプリケーションが作れる方法をいう。

ローコード開発とは?メリット・デメリットやツール・事例についても解説

Einstein 1 Platformには、以下のツールが含まれています。

 

 

Einstein 1 Platformのツール
  • アプリケーションやページが簡単に作れる「Lightning App Builder」
  • ビジネスプロセスの自動化ができる「Process Builder」「Lightning Flow」
  • 外部連携が容易におこなえる「Lightning Object Creator」

また、Salesforceのデータを活用して構築したカスタムアプリケーションを公開するためのツール「Heroku」もあります。

Salesforceを活用するメリット

Salesforceには、以下のようなメリットがあります。

Salesforceを活用するメリット
  • メリット1. 簡単なカスタマイズと拡張性
  • メリット2. クラウドベースのデータ管理
  • メリット3. ビジネスプロセスの自動化が容易
  • メリット4. 手厚いサポート
  • メリット5. マルチデバイスに対応
  • メリット6. UIが日本語を含む30カ国以上の言語に対応

各メリットを詳しくみていきましょう。

メリット1. 簡単なカスタマイズと拡張性

Salesforceを活用するメリットの1つ目は、簡単なカスタマイズと拡張性です。

Salesforceは比較的簡単にカスタマイズできるため、企業独自の業務プロセスに柔軟に適応できます。

また、AppExchangeを通じて外部のアプリケーションやコンポーネントを導入すると、効果的に拡張も可能です。

【意味・定義】AppExchangeとは?

AppExchangeとは、Salesforceのオンラインマーケットプレイスで、Salesforceプラットフォームに統合するための追加アプリケーションやサービスを見つける場所をいう。

メリット2. クラウドベースのデータ管理

Salesforceを活用するメリットの2つ目は、クラウドベースのデータ管理が可能な点です。

データはクラウドベースで安全かつ効率的に管理されていて、データセキュリティと可用性に優れています。

【意味・定義】クラウドベースとは?

クラウドベースとは、データがオンライン上のクラウド環境で保存・管理され、ユーザーはインターネットを通じてアクセスできるデータベースの形態をいう。

メリット3. ビジネスプロセスの自動化が容易

Salesforceを活用するメリットの3つ目は、ビジネスプロセスの自動化が容易な点です。

Process BuilderやFlow Builderなど、Salesforceが提供するツールを使うと簡単にビジネスプロセスを自動化でき、生産性の向上に期待が持てます。

メリット4. 手厚いサポート

Salesforceを活用するメリットの4つ目は、手厚いサポートが提供されている点です。

Salesforceが提供しているサポート
  • 年中無休のグローバルサポート
  • オンラインヘルプセンター
  • 活発なコミュニティーフォーラム
  • トレーニングと認定プログラム

上記から分かるように、Salesforceではユーザーが効果的にサポートを受けられる環境を提供しています。

メリット5. マルチデバイスに対応

Salesforceを活用するメリットの5つ目は、マルチデバイスに対応している点です。

PCだけではなく、タブレットやスマートフォンなど、様々なデバイスからアクセス可能です。

営業担当者は外出先でも顧客情報にアクセスできるなど、どこからでも柔軟に業務を行えます。

メリット6. UIが日本語を含む30カ国以上の言語に対応

Salesforceを活用するメリットの6つ目は、サポート対象言語が日本語を含む30ヶ国以上ある点です。

日本語に関しては 、アプリケーション内の表示だけではなく問い合わせにも対応しています。

多言語対のSalesforce製品は企業のデフォルト言語の設定はもちろん、ユーザー単位でも設定でき、ユーザー自身の言語で利用可能です。

またSalesforce Platformで作成したアプリケーションや機能はローカライズ可能で、約100言語に対応しています。

【意味・定義】ローカライズとは?

ローカライズとは、特定の地域の言語や文化に合わせてテキストやコンテンツを翻訳・調整するプロセスをいう。

Salesforceでできることをご紹介

Salesforceを導入するとできることを、5つご紹介します。

Salesforceでできること
  • できること1. リードや顧客の一元管理
  • できること2. リアルタイムな分析とレポート出力
  • できること3. 電子メールとカレンダーの統合
  • できること4. カスタマーサービスの提供
  • できること5. ワークフロー管理

できること1. リードや顧客の一元管理

Salesforceでできることの1つ目は、リードや顧客の一元管理です。

リードや顧客に関する様々な情報を一元管理することで、セールスプロセスのトラッキングが可能です。

Salesforceは、プロファイル、コンタクト情報、営業活動、購買データなどが集約され、業界やビジネスに合わせて営業プロセスをカスタマイズできます。

このため、営業担当者はどこからでもリアルタイムに情報にアクセスでき、スマートな営業活動を展開できます。

できること2. リアルタイムな分析とレポート出力

Salesforceでできることの2つ目は、リアルタイムな分析とレポート出力です。

Salesforceは、営業データを瞬時に分析し、その結果を、直感的で分かりやすい形でダッシュボードに表示します。

また、Salesforce AnalyticsやEinstein Analyticsなどを活用することにより、データにもとづく意思決定が容易になります。

【意味・定義】Salesforce Analyticsとは?

Salesforce Analyticsとは、ビジネスデータの可視化や洞察を提供するデータ分析プラットフォームをいう。

【意味・定義】Einstein Analyticsとは?

Einstein Analyticsとは、AI(人工知能)を活用した高度な分析機能を組み込んだSalesforceの次世代データ分析プラットフォームをいう。

できること3. 電子メールとカレンダーの統合

Salesforceでできることの3つ目は、電子メールとカレンダーの統合です。

Salesforceでは、電子メールやカレンダーを統合し、顧客とのコミュニケーション履歴を一元管理できます。

また、メールの送受信やカレンダーの予定を記録することで、スムーズなタスク管理やフォローアップが可能となります。

できること4. カスタマーサービスの提供

Salesforceでできることの4つ目は、カスタマーサービスの提供です。

Salesforceには、一元管理されたデータとリアルタイムなサポート機能があります。

この活用により、カスタマイズされたサービスを迅速に提供可能です。

顧客からの問い合わせやサポート要求を効率的に管理することで、顧客満足度の向上が期待できます。

できること5. ワークフロー管理

Salesforceでできることの5つ目は、効率的なワークフロー管理です。

Salesforceには、タスク自動化のためのワークフロー機能があります。

この活用により、繰り返しのタスクやプロセスを正確に処理できます。

自動化ルール、タスク、通知などの活用は、営業プロセスを効率化するのにおすすめです。

Salesforceの料金プラン

Salesforceは、業務プロセスに応じて必要な製品を組み合わせた導入が一般的です。

製品ごとに費用は発生しますが、全社で同じ製品を使う必要がなく、ユーザーごとに必要な製品を組み合わせて使うことができるのがポイントです。

以下はSales CloudとService Cloudの料金プラン例です。

Salesforce(Sales Cloud、Service Cloud)の料金プラン例
Starter Professional Enterprise Unlimited Unlimited+
料金(1ユーザー/1ヶ月) 3,000円 9,600円 19,800円 36,900円 60,000円
契約期間 月間 / 年間 年間 年間 年間 年間

無料プランはありませんが無料トライアル期間が用意されているので、トライアル後に活用するプランを選択できます。

各製品の料金プランの詳細に関してはSalesforceの公式サイトをご確認ください。

Salesforceの導入事例

Salesforceは国内だけではなく、世界中の企業に導入されています。

国内の導入事例

国内では、以下を始め多くの導入事例があります。

国内の導入事例

海外の導入事例

海外での導入事例を3つご紹介します。

海外の導入事例

まとめ

Salesforceは企業の成長に欠かせないCRMやSFAの中でも際立つ存在で、世界中で利用されています。

Salesforceの導入により、効率的で効果的な顧客管理や営業プロセス、リアルタイムなデータ洞察を得られ、ビジネスの成長と競争力の向上を実現できます。

ただ、非常に高機能であるが故に、一般的なCRMやSFAに比べると非常に高額であるという大きなデメリットがあります。

このため、Salesforceの導入を検討する際は、費用対効果に見合っているかどうか、他の安価なアプリやシステムで代替できるかどうかをよく検討するべきです。

当社では、ノーコード開発ツール・ローコード開発ツールを活用した、Salesforceの代替となるシステム・アプリの企画相談、開発、内製化支援サービスを提供しております。

詳しくは、お申し込みフォームから今すぐお申し込みください。

Salesforceに関するよくある質問

Salesforceとはなんですか?
Salesforceとはクラウドベースの顧客関係管理(CRM)プラットフォームであり、営業・マーケティング・顧客サービスなど、ビジネスプロセスを効率化し統合するためのツールです。
Salesforceの主な機能はなんですか?
Salesforceの主な機能は、リード管理、商談管理、カスタマーサービス、マーケティングの自動化、データ分析などです。
Salesforce Trailheadとはなんですか?
Salesforce TrailheadはSalesforceの学習プラットフォームであり、無料で利用できるオンライン学習リソースです。

Trailheadを使用すると、Salesforceのスキルを向上させられます。